本編
台東の街を後にし、次なる目的地「成功」へと向かいます。この日は、環島1号線のメインルートから少し外れた、太平洋を間近に感じる「海側ルート」を選択しました。
実際に走って感じた各ルートの特徴や、このエリア最大の観光名所「三仙台」の魅力をご紹介します。
1. 運命の分岐点:山側の「台9線」vs 海側の「台11線」
台東から北上する際、サイクリストは大きな選択を迫られます。それは、内陸を行く「台9線(山側ルート)」か、海岸線をなぞる「台11線(海側ルート)」か、という選択です。[13:03]

【山側】台9線:花東縦谷(かとうじゅうこく)ルート
- 特徴: 2つの山脈に挟まれた平野部を走ります。黄金色の田園風景が広がり、景色が非常に美しいのが特徴です。
- メリット: アップダウンが海側に比べて比較的穏やかで、補給ポイント(コンビニや街)も多いです。
- おすすめスポット: 米どころとして有名な「池上(チーシャン)」や、真っ直ぐな道が続く「伯朗大道」などがあります。
【海側】台11線:太平洋コース(今回のルート)
- 特徴: 常に右手に太平洋を眺めながら走れる、開放感抜群のルートです。[13:37]
- メリット: 海の青さと潮風をダイレクトに感じられます。車通りが少なく、静かなライドが楽しめます。[07:07]
- デメリット: 小さなアップダウン(向かい風があることも)が続き、山側に比べると体力を消耗しやすいのが難点です。[13:24]
- おすすめスポット: 不思議な現象が見られる「水往上流」や、今回ご紹介する「三仙台」があります。
2. 龍の背を歩く?「三仙台(サンシェンタイ)跨海歩橋」の魅力
この日のハイライトは、成功にある「三仙台」です。ここは海に突き出た小島と、そこへ架かる巨大な歩道橋が織りなす、台湾東部屈指の絶景スポットです。

八連アーチの美しき橋
三仙台を象徴するのが、全長約400メートル、8つのアーチが連なる「三仙台跨海歩橋」です。
- デザイン: 荒波を飛び越える「龍」の姿をイメージして設計されており、そのユニークな形は遠くから見ても圧巻の存在感です。
- 歩行体験: 橋は歩行者専用となっており、アーチを上り下りするたびに視点が変わります。橋の上からは、太平洋の荒々しい波と、透明度の高い海水を真上から眺めることができ、スリルと感動が同時に味わえます。

神話が眠る島
橋を渡りきった先にある「三仙台」の島には、かつて3人の仙人(呂洞賓、何仙姑、鉄拐李)が島に降り立ったという伝説が残っています。島内には遊歩道があり、波の浸食によってできた珍しい形の岩や、手付かずの自然を楽しむことができます。
3. 海側ルートの隠れた見どころと体験
台11線を走っていると、観光地として整備されていない「素顔の台湾」に出会えます。
水牛との出会い: 海沿いのサイクリングロードを走っていると、のんびりと草を食む水牛の群れに遭遇することも。 鼻に鳥が止まっている姿など、非常にのどかな光景に癒やされます。[11:13]

パイナップル畑の発見: 台湾のフルーツといえばパイナップル。道端に広がる畑で、地面からニョキニョキと生えるパイナップルの実を初めて見て驚く、なんていうのも自転車旅ならではの発見です。[12:03]

サーフィンと静寂: 絶好の波が立っているにもかかわらず、人がほとんどいないプライベートビーチのような場所がいくつもあります。台湾の東海岸が、いかに豊かな自然のままで残されているかを実感します。[12:46]
4. 旅のアドバイス:補給と天候に注意!
海側ルート(台11線)は景色が最高な反面、山側ルートに比べるとコンビニや飲食店の間隔が非常に長くなります。
- 補給のタイミング: 大きな集落(都蘭や成功など)に到着したら、必ず水分と食料を補充しておきましょう。
- 風の影響: 海沿いは風を遮るものがないため、追い風なら天国ですが、向かい風だと非常に過酷な修行になります。当日の風向きを確認してルートを選ぶのも一つの手です。[15:12]
まとめ:あなたは「山」派?それとも「海」派?
台東から北上する道は、どちらを選んでも正解です。 黄金色の田園風景と美味しいお米を求めるなら「台9線(山側)」を。 どこまでも続く青い海とドラマチックな橋の絶景を求めるなら「台11線(海側)」を選んでみてください。
三仙台のアーチを渡りきった時の達成感は、きっとあなたの環島の旅の中でも、忘れられない1ページになるはずです!
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【執筆者からのアドバイス】
- 三仙台の訪問時間: 夕暮れ時も美しいですが、橋の赤色と海の青さが一番綺麗に映えるのは「午前中」の順光の時間帯です。
- 駐輪に注意: 三仙台の駐車場は広いですが、風が非常に強い日があります。自転車を停める際は、倒れないようしっかりと固定するか、風よけがある場所に置くのが安心です。
次は、成功からさらに北、花蓮を目指しての過酷な峠越えが待っています!

