台湾を自転車で巡る旅。そこには、バスや電車では決して出会えない景色と、肌で感じる空気の質感があります。早朝のトラブルから始まり、10キロの峠道に挑んだある一日。初めての峠道で喉を焼くような息切れの先に待っていたのは、何物にも代えがたい「旅のリアル」でした。
国内・海外ホテル格安予約のアゴダ本編
朝のトラブルと、軽やかな走り出し
旅に予定調和は似合いません。この日は早朝6時半にホテルを出発したものの、忘れ物に気づき30分ほどタイムロス。しかし、そんな焦りも走り出せば心地よい緊張感に変わります。
今回は大きな荷物をホテルに預けての「軽量モード」。後ろに積載がないだけで、ペダルを踏み込む力がダイレクトに路面に伝わり、驚くほど足取りが軽くなります。目の前に広がる海岸線を、風を切り裂くように駆け抜けていきました。
潮風を感じる海岸線と、要塞のような建築美
海岸沿いを走ると、目に飛び込んでくるのは圧倒的な開放感です。途中、まるで要塞のようにそびえ立つ不思議なマンション群に遭遇しました。その無機質で力強い佇まいは、台湾の風景の中に独特なコントラストを描いています。
海の色は、どこか懐かしさを感じさせる親しみやすさがありつつも、台湾特有の湿り気を帯びた風が「今、自分は遠く離れた場所にいるんだ」という実感を強くさせてくれました。
試練の峠道、折れかけた心
「平坦な道を選ぼう」そう心に決めていたはずなのに、気づけば目の前には10キロ続く峠道が立ちはだかっていました。
朝一番の1速ギア。「なぜ、自分はこんな苦しい思いをしているのか」 そんな問いが頭をよぎりますが、これも旅が用意した一幕です。乗っては降り、押しては進む。一歩ずつ高度を稼ぐたびに、視界がゆっくりと開けていく感覚。台湾の方に応援の『加油(ジャーヨウ)』の声援をいただき一漕ぎごとに、街の音が遠ざかり、山の静寂が深まっていきます。
加油は「頑張れ」「応援する」という激励のニュアンスです。本当に色々な所で加油と声をかけていただきました。ありがとう
頂上からの景色と、淡水の街へ
格闘の末に辿り着いた頂上。そこには、雨上がりの潤いを含んだ緑と、達成感という最高のご褒美が待っていました。雲の間から漏れる柔らかな光が山肌を照らす様子は、それまでの疲れを忘れさせるほど幻想的です。
そこからのダウンヒルは、これまでの苦労をすべて洗い流してくれる至福の時間。ブレーキを握る手に力を込め、一気に淡水の街へと駆け下ります。流れる景色の中、体中の細胞が呼び覚まされるような感覚を味わいました。
国内・海外ホテル格安予約のアゴダまとめ
今回の旅で痛感したのは、「峠道」の過酷さ、「平坦な道」とは比較にならない程の過酷さですが、それこそが、旅をより深く、色濃いものにしてくれるということです。苦しみがあったからこそ、下り坂の爽快感や、街に辿り着いた時の安堵感がより鮮明に記憶に刻まれました。
もしあなたが新しい刺激を求めているなら、ぜひ最小限の荷物を持って、台湾の道を走ってみてください。そこには、ガイドブックには載っていない「本物の体験」が至る所に転がっています。

