本編
雲ひとつない快晴の朝。今日は少し趣向を変えて、旅の装備品にフォーカスした実験からスタートです。 自転車旅において、最も重量を食い、かつ絶対に欠かせないのが「水」。毎回ペットボトルを買い込むのもコストがかかりますし、何より重い。そこで今回導入したのが、99.999%の細菌を除去できるという「携帯浄水器」です。[00:02]
台湾の水道水は、現地の人でもそのまま飲むことは稀です。基本的には一度沸騰させるか、浄水器を通すのがセオリー。お腹を壊すリスクと隣り合わせの中、この小さなフィルターがどれだけ機能するのか、体を張って試してみました。行く前は歯磨きとかは?水道水使って良いのか不安でしたが歯磨きやコップを洗うくらいなら大丈夫だそうです。
使い方は簡単。ペットボトルに水道水を入れ、このフィルターをセットして押し出すだけ。……のはずだったのですが、ここで想定外のトラブルが発生![06:46]
なんと、台湾のペットボトルの口の規格が微妙に違うのか、3種類試して適合したのは、たったの1本だけ。水が漏れないように慎重にセッティングし、いざ浄水。 出てきた水は無色透明で、カルキ臭さも見事に消えています。恐る恐る口に含んでみましたが、変な味は一切なし。これなら飲料水としてはもちろん、体を拭いてリフレッシュするのにも惜しみなく使えます。
「お腹が痛くなったらどうしよう」という一抹の不安を抱えつつも(結果的には全く問題ありませんでした!)、この軽量化ハックは今後の旅の大きな武器になりそうです。
下記で紹介している左側(上)は結構本格的なので、東南アジアなど比較的綺麗な水が手に入る場所は使い勝手の良い、右側(下)のブリタがお勧めです。
ブリタ ボトル型浄水器 フィル&ゴー アクティブ カートリッジ2個付き ダークグリーン ダークブルー モーヴローズ 選べる3色 価格:1880円~ |
予期せぬ「野菜付き」ルーローハンでエネルギーチャージ
浄水実験を終え、身も心もさっぱりしたところでペダルを漕ぎ出します。目指すは台湾南部の主要都市の一つ、「嘉義(ジャーイー)」。
朝食を近くのローカルな食堂にピットイン。メニューを見ても漢字の羅列で詳細がわからず、とりあえず定番の「魯肉飯(ルーローハン)」を注文したのですが、ここで嬉しい誤算が。[04:41]
運ばれてきたのは、肉そぼろご飯だけでなく、たっぷりの野菜が添えられた「お弁当」スタイル! どうやら「便當(ビェンダン)」という表記があるものを選ぶと、ご飯とおかずがセットで出てくるようです。 台湾の外食は野菜不足になりがちなので、このボリュームとバランスは自転車乗りにはありがたい。甘辛いタレが染み込んだご飯をかきこみ、嘉義に備えます。
迷い込んだのは「生きた市場」。嘉義の熱気に圧倒される
嘉義の市街地に近づくと、交通量が一気に増え、街の景色が活気づいてきます。Googleマップを頼りに進んでいたはずが、気づけばそこは道路ではなく……巨大な市場の中!?[12:17]
道の両脇には新鮮な野菜や果物はもちろん、金魚や花まで売られています。バイクと歩行者が入り乱れるカオスな空間。 「道、間違えた!」と焦りつつも、この圧倒的な生活感こそが台湾の魅力。観光用に整備された場所ではなく、現地の人々の息遣いがダイレクトに伝わってくる路地裏の風景に、思わずペダルを緩めて見入ってしまいました。
国内・海外ホテル格安予約のアゴダ湖畔の静寂に癒やされる。嘉義の隠れスポット「蘭潭(ランタン)」
ホテルのチェックインまで少し時間があったので、ホテルに荷物を預けて身軽になり、嘉義の観光名所「蘭潭(ランタン)風景区」へ足を伸ばすことにしました。
市街地から少し坂を登った先にあるこの場所は、巨大なダム湖を中心とした景勝地。さっきまでの街の喧騒が嘘のように、静かで穏やかな時間が流れています。残念ながらスロー再生モードで撮影に失敗…[18:10]
湖面を渡る風が心地よく、火照った体をクールダウンさせてくれます。 台湾らしいユニークなオブジェや、きれいに整備された遊歩道があり、地元の人々の憩いの場になっている様子。観光ガイドには大きく載っていないかもしれませんが、自転車旅だからこそふらっと立ち寄れる、こういう場所が一番の思い出になったりするものです。 ただただボーッと水面を眺める、何もしない贅沢な時間を堪能しました。
コスパ最強! 750円で味わう「一人鍋」の衝撃
日が暮れて、お待ちかねのディナータイム。嘉義の街を散策中に見つけたのは、一人でも入りやすそうな鍋専門店です。 台湾は「一人鍋」文化が非常に発達していて、カウンター席に一人一台のIHヒーターが完備されている店が珍しくありません。[20:01]
注文したのは定番であろう鍋。 スープは数種類から選べたので、今回は無難なものをチョイスしましたが、隣の席からはカレーやココナッツのいい香りも漂ってきます。
そして何より驚きなのがその価格。これだけのボリュームに、ご飯、ドリンクバー、さらにはソフトクリームの食べ放題までついて、お会計は約750円(2025年当時のレート換算)。 日本の物価感覚からすると信じられないコストパフォーマンスです。[20:40]
熱々のスープが体に染み渡り、疲労が溶けていく感覚。 嘉義といえば「七面鳥ご飯(ジーローハン)」が有名ですが、あえてこのローカルな鍋を選ぶのも大正解でした。
国内・海外ホテル格安予約のアゴダ水への不安から始まり、市場の迷宮、静寂の湖、そして満腹の鍋。 嘉義という街は、都会的な便利さと、どこか懐かしいローカルな空気が絶妙に同居している不思議な場所でした。 明日はここを離れ、さらに南へとペダルを進めます。果たしてどんな景色(とハプニング)が待っているのか。

